独立系の投資信託で最も人気の高い”ひふみ投信”は、当初は国内株だけを運用対象としていましたが、最近、その対象を外国株、特に米国株に広げています。
”ひふみ投信”は、他の投資信託商品と同じように毎月の運用状況を公開していますが、このほど公開された2017年10月分の運用状況で、下記のように組み入れ率首位にアメリカ株のマイクロソフトが浮上していることが明らかになりました。
マイクロソフトは9月の時点では、組み入れ率が3位でした.
■ひふみ投信の2017年10月運用組み入れ率状況
1位 マイクロソフト 1.8%
2位 共立メンテナンス 1.7%
3位 東京センチュリー 1.7%
4位 あいホールディングス 1.6%
5位 ルネサスエレクトロニクス 1.6%
6位 古河電気工業 1.6%
7位 アマゾン・ドットコム 1.5%
8位 アマノ 1.5%
9位 兼松 1.5%
10位 九電工 1.5%
ひふみ投信は、独立系のレオス・キャピタルワークスが設定・運用を開始しましたが当初は日本株のみを投資対象としていました。
ただ、ひふみ投信は、運用成績が好調なことと「買付時」と「解約時」の手数料は無料等低コストなこと、テレビやマネー雑誌で頻繁に取り上げられることを通じて、販売会社も増加する一方で、運用資産も1,000億円単位と日本有数の巨大な投資信託商品となっています。
運用資産が巨額になると運用対象も大型株にならざるを得ないのでしょう。
■アメリカ株の定点観測として利用できるひふみ投信
ひふみ投信は、投資対象の企業の社長と必ず面談するということですが、レオス・キャピタルワークス率いる藤野氏がマイクロ・ソフトの総帥のビル・ゲイツと面談して、業績のヒヤリングをしたのかは不明です。
マイクロ・ソフトは、スマホ時代となってから、アップルに主役の座を奪われた感じですが、今は、クラウド事業でアメリカでも有数のシェアを誇るようになっています。
私はマイクロソフトを一度も投資対象にしたことはありませんが、運用のプロには、素人にはわからない強み・将来性を感じるのかもしれません。
個人投資家だとアップル、フェイスブック、アマゾンにグーグルが人気がありますが、”マイクロソフトは終わった株”と見做されている感がありますので、投資のプロがなぜマイクロソフトなのかという点で興味はつきません。
ひふみ投信は、アマゾン・ドットコムにも多額の投資をしていますので、米国株の定点観測として、ウオッチしていくのも良い方法だと思います。
米国株に関する情報はどうしても不足気味になりがちですので、ひふみ投信のような運用のプロが、どの企業を投資対象とするのかをみていくだけでも貴重な情報になると思います。