アメリカ株に投資していくうえで、世界的な投資家ウォーレン・バフェット氏の動向のウオッチは必須といえます。
そのバフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが、保有する主力株の一つであったIBM株を約30%売却していたことが明らかになりました。
■業績不振続きのIBM
IBMは、大型コンピューター時代の覇者でしたが、PC時代に入るとマイクロソフト等の新興企業に主役の座を奪われました。
そのため、事業の主力をコンピューター製造・販売から、付帯サービスに足場を変えつつありましたが、今度はクラウドビジネスが発展したことで、アマゾンやグーグル等に主役の座を奪われた状況が続いています。
ただ、IBMは、クラウド事業に注力、現在ではアマゾン、グーグル、マイクロソフトに次いで4番手にまでシェアを伸ばしていますが、業績は2017年7~9月期まで22四半期連続で減収と振るわない状況から脱することができないでいます。
業績に見切りをつけられた格好のIBM株は2017年に入り、約10%下落とかつて、アメリカを代表するコンピューター会社だったころの勢いは完全に失せた感じです。
恐らく、長期保有が原則のバフェット氏としても、見切りをつけたのでしょう。
IBM株については、”あのバフェット氏が見切りをつけた”ということで、株価の低迷については関心をよんだとしても投資対象として注目されることは当分、見込めないでしょう。
■バフェット氏が買い増した株
バフェット氏は、IBMに見切りをつけた一方で、アップルや金融ビジネスのシンクロニー・ファイナンシャル株やバンク・オブ・アメリカ株の保有を増やしたということです。
バフェット氏は以前から、”IT系企業と航空会社には投資しない”と明言していますが、アップルについては、IT系企業とは見なしていないのでしょう。
確かにアップルは、PERが約18倍(2017年11月17日現在)と以外にも割安となっていますのでバフェット氏からすると”アップルはお買い得”と考えたのかもしれません。
アップルはIPHONEXが好調のようですので、投資対象として注目する価値はありそうです。