テンセントは、2018年3月21日に年間売上高が前年比56%増の370億ドルだったことを明らかにしました。
この決算内容だけをみたら、業績絶好調と個人投資家は捉えがちですが、機関投資家を中心とした市場関係者の事前の予想より下回ったということとアメリカ市場のNWダウ大幅下落の影響もあり、3月22日から23日にかけて大幅に下落しました。
事前の予想では、年間売上高は少なくも60%増としていたため、失望売りが出て株価急落を引き起こしたものと推測されています。
■テンセントの株価が大幅に下げた理由はゲーム事業
2017年12月期のテンセントのオンラインゲーム事業の売上高は同38%増の約1兆6264億円でしたが、前年四半期との比較で売り上げが5.2%減少したことが、成長の減速感と多くの市場関係者に受けとまれたことが株価急落の大きな理由とみられています。
■テンセントの株価の今後の見通し
今回の株価急落を受けても、証券会社等のセルサイドのテンセントの今後の株価の見通しについては、強気の見方が大半です。
世界的に株式市場に最も影響力があるゴールドマン・サックスは、目標株価を535香港ドルとしています。
その他、クレディスイスが540香港ドル,低いところではモルガンスタンレーが485香港ドルとしています。
日本勢では、野村が536香港ドル,大和が550香港ドルという強気の見通しをしています。
テンセントは、カルフール中国へ出資する等、アマゾンと同じようにリアル小売への進出への足ががかりを固めていることで、将来的に大きな利益が期待できるという見方から強気の見通しが多いようです。
セルサイドは立場上、どうしても株価に強気の見方をしがちということを割り引いたとしても、テンセントの将来性は高いとはいえそうです。
私自身もテンセントには、業績面でまだ伸びしろがあると考えていますので、当面はホールドしていくつもりです。