中国IT企業を代表する存在といえるテンセントの株価が、このところ急ピッチで上昇しています。
私は、テンセント株を10年以上保有していますが、その間に株価は20倍近くになっています。
最近では、2018年に471.15香港ドルの高値をつけ、当時の勢いから、いつ500香港ドルを突破するのかと注目されていました。
※1香港ドル = 13.80円(2020年5月14日時点)
しかし、中国政府当局によるゲーム規制や米中対立の本格化により、株価は下落に転じ、2019年10月には一時、300香港ドルを下回りました。
このため、テンセントのライバルとされるアリババにも時価総額で差をつけられました。
このときに、長年の保有者の多くが手離したようですが。
私は、フェイスブックもツイッターもグーグルも商売ができない中国において
ゲームを主軸に広告、SNSにスマホ決済とバランスよく事業を展開しているテンセントはこの先も巨大企業でありながら高成長できると判断、株価の上昇も見込めるとして、現在も保有し続けています。
また、テンセントの馬CEOは中国共産党員でもあり、中国当局お墨付きのIT国策企業であることも強みとなっています。
テンセントの株価は、2019年10月を底にして以降、ほぼ一貫して上昇、コロナショックが世界の株式市場に吹き荒れた3月に大幅下落したものの、その後は、逆にコロナによる巣篭もり需要でゲームの売り上げが伸びたことで、株価が再び上昇しています。
2020年5月14日には430.60香港ドルと2018年につけた過去最高値471.15香港ドルに迫る勢いです。
野村證券の香港現地法人は、テンセントの目標株価を500香港ドルとしています。
ライバルとされるアリババは、日本でいえば楽天のようなECサイトがメインですので、景気の良し悪しに大きく影響されるのに対し、少額でも利用できるテンセントの方が、現在のような経済状態には強いという評価から、株価が上昇しているようです。
最近、発表された2020年1~3月期の売上高は前年同期比26%増と日本の大企業にはありえないような伸びを示しています。
経験からですが、テンセントの株価は、500香港ドルはもちろん、中長期的には、700香港ドルくらいまでいくのではないかと思っています。