メキシコの通貨ペソは、2021年3月29日~4月2日の週に対円で2.22%上昇しました。
これは米ドル・ユーロ・豪ドル等、世界の主要な通貨の中で最も高い上昇となりました。
4月1日には対円で1ペソ=5.45円台と2020年3月以来、約1年1カ月ぶりの高値をつけています。
メキシコペソは、2020年3月にコロナショックで史上最安値をつけて以降、上昇に転じています。
ここにきて、上昇が急となっている背景としては、メキシコ銀行(中央銀行)が3月25日に政策金利を4.0%で据え置くことを決定したことが一番の要因です。
市場の事前の予想では、追加利下げが有力だったこともあり、企業業績でいうところのサプライズ決算に等しいインパクトをマーケットに与えました。
政策金利4.0%は、世界的には高金利であるため、金利目当てのメキシコペソ買いを多く集めたことがメキシコペソが1年1カ月ぶりの高値をつけた背景となっています。
また、バイデン大統領となって、それまでのトランプ政権時代から一転、アメリカとの関係が好転していることも追い風になっています。
さらに円が米ドルに対して、110円台と円安にふれていることも影響しています。
ただ、メキシコペソの対円レートはボリンジャーバンドでは上がりすぎの水準に来ていますので、トレード的には買いポジションはとりにくい状況といえそうです。