アメリカ株を対象に”売りたくなるような企業には投資しない”というスタンスで、企業を厳選し、運用する農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶねの運用レポートが送られてきました。
農林中金厳選投資おおぶね 組入上位10銘柄(2020年4月現在)
業種別組入比率
※ 比率は外国株式現物対比です。
1 THE WALT DISNEY CO. コミュニケーション・サービス 7.8
2 COLGATE-PALMOLIVE CO 生活必需品 7.0
3 VISA INC-CLASS A SHARES 情報技術 6.3
4 TEXAS INSTRUMENTS INC 情報技術 6.3
5 BECTON DICKINSON & CO ヘルスケア 6.1
6 3M CO 資本財・サービス 6.1
7 SHERWIN-WILLIAMS CO/THE 素材 4.7
8 NIKE INC -CL B 一般消費財・サービス 4.2
9 MCCORMICK & COMPANY 生活必需品 4.1
1 0 ECOLAB INC 素材 4.1
組入銘柄総数: 26銘柄
”売りたくなるような企業には投資しない”というだけに、組入上位10銘柄には、ほとんど変化がありません。
いくら、一度投資したら売らないといえども、コロナショックのような緊急時には、さすがに投資対象を変えてくるのではと思い、4月の運用レポートに注目していました。
でも、期待に反して、ウオルトディズニーが1位は不動でした。
投資したときに、ディズニーランドが閉園を余儀なくされるとは夢想だにしなかったと思いますが、それでも組入銘柄1位ということは、それだけディズニーの投資対象としての評価が高いということでしょう。
ただ、中には、3Mのように業績面から、投資対象として疑問を感じる銘柄もあります。
私自身もアメリカ個別株を投資対象にしていますが、ダブっているのはビザのみ。
その一方で、 アメリカ株投資信託の組み入れ目柄の定番、アマゾン、アップル、グーグル、フェイスブック、マイクロソフトのうち1社も上位10位内にないことにこの”おおぶね”の拘りが窺えます。
逆にだからこそ、投資する価値があると思います。
ところで、おおぶねの運用レポートで最も読み応えがあり、勉強になるのは投資対象についての分析レポートです。
今月は、2020年1月から投資対象とした、日本でも人気の会員制スーパーのコストコをとりあげています。
詳細は、報告書に譲りますが、コストコを投資対象としてみたときの①産業付加価値、②競争優位性、③長期的潮流、の3つの視点から分析しており、なぜ投資対象としたのかよく理解できる内容となっています。
それにしても、実際に投資対象とするまで、2017年1月から3年もかけて、本社や日本法人でヒヤリングするというプロセスに投資のプロとしての熱量を感じました。
冗談抜きで、このレポートを読むことだけを目的にしても投資する価値が”おおぶね”にはあると思います。